香りの持つ身体への働き

人間は、視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚の5感がありますが、その中の嗅覚だけは他の4つとは少し伝わり方が異なります。こちらでは身体への香りの伝わり方についてご紹介いたします。

直接大脳辺縁系へ

大脳は大きく「大脳新皮質」「大脳辺縁系」の2つに分けられます。前者は「思考」を司る分野で、物事の分析や感情のコントロールなどを行います。後者は「感情」を司る分野で、本能的な判断や喜怒哀楽などの感情を起こします。嗅覚以外の4つは、始めに大脳新皮質でコントロールが行われてから大脳辺縁系へ伝わります。それに対し嗅覚だけは、ダイレクトに大脳辺縁系へと伝わる仕組みです。つまりコントロールが行われる事なく、判断や感情を起こすのです。アロマオイルの香りに癒やされたり、リラックスを覚えるのは、大脳が持つ独特の仕組みのためです。大脳新皮質を経由しない分、感情へ訴える割合が大きくなり、癒やしやリラックスといったアロマオイルの効果が得られやすいです。

粘膜からの吸収

香りは脳へ刺激が伝わるだけではありません。同時に香りの分子が、鼻やのどの粘膜からも吸収されます。この分子が咳や痰を鎮める働きをしてくれます。それだけでなく、気管支を通った分子は肺胞の膜から各器官へと通じる血液へと入り込み、内臓の働きを活発にしてくれます。不要となった分子は、尿で排泄される仕組みです。鼻や口で吸い込んだ分多くの分子を取り込む事ができ、それだけ健康や美容に嬉しい効果が期待できます。十分に安全に配慮した上でオイルを使用し、効果を実感してください。